実務力アップと900点突破を目指して
ーー60日間のトレーニングおつかれさまでした。2月のTOEIC®IPテストでは940点というハイスコアを記録されましたね! おめでとうございます。今日はSTRAILの感想や成功の秘訣について色々とお話を聞かせてください。よろしくお願いします。
**高橋さん:**ありがとうございます。よろしくお願いします。
**Riceコンサルタント:**よろしくお願いします。
ーーまず、これまでの英語学習や動機についてお伺いします。高橋さんは今回どうして英語を学ぼうと思われたのですか?
**高橋さん:**大きく2つの理由があります。1つは仕事のため、1つはTOEIC®900点を突破したかったのです。
勤務先で昨年4月に国際渉外担当に任命され、英語のブラッシュアップが必要でした。国連関連の難解な文書の読解、海外出張、現地でのインタビュー、数カ国との一斉電話会議や英文メールのやり取りも頻繁にあります。実務的な英語力を上げることで仕事の効率と精度を高めたいと考えていました。
TOEIC®のスコアについては、ここ何年間も800点台に留まっていて、どうにかして900点を突破したいと思っていました。
ーーすでに高い英語力をお持ちではあったものの、さらなるレベルアップを目指されていたということですね。これまで英会話スクールなどに通われた経験はありますか?
**高橋さん:**英語学習にはかなり投資してきました。英会話スクールをはじめ、オンライン英会話や講師紹介サービスにもトライしました。でも何をしても、伸びを実感できませんでした。例えば、英会話レッスンではすでにコミュニケーションがとれてしまうので、先生から”very good!”と褒めてもらって終わり、というような実りのないことを繰り返していました。
コーチング系スクールに通ったこともあります。毎日多くの時間を英語学習に費やすよう求められたのですが、仕事と英語学習を両立しなければならない私にとって、それは難しいものでした。
ーー高い英語力をお持ちであるからこそのお悩みですね。さて、これまで数々のスクールにお通いになってきた高橋さんですが、今回STRAILの受講を決めた理由は何だったのでしょうか?
**高橋さん:**仕事と両立しながら学習するには、学習生産性を高めることだと気付いたのです。費用対効果も考慮しました。
学習時間が限定的で週に複数回レッスンに通う余裕もない。高すぎる学費も払いたくない。手取り足とり教えてもらう段階も過ぎている。その上でさらなる英語力向上を目指すために、課題を正確に発見してそれに合った学習方法を習得し、時短で成果を出したい。こうした自分のニーズには、STRAILの「自習型コンサルティングサービス」が合っていると思いました。また、コンサルタントの専門性の高さも決め手となりました。
プロコンサルタントによる課題発見とアプローチ
ーーそれでは、Riceコンサルタントに伺います。初回アセスメントで得た、高橋さんの印象や課題はどういったものでしたか?
**Riceコンサルタント:**すでに高いレベルの英語力をお持ちでした。そこからさらに伸ばしていくには、高い精度で課題を発見し、適切にアプローチを行うことが必須ですが、それがうまくいかず後一歩のところで踏みとどまっている印象がありました。初・中級者であれば課題も多く取り組みが成果に表れやすいものです。一方、上級者では、課題がピンポイントになるために闇雲に取り組んでも課題にヒットしにくいのです。端的に言えば、学習において、収穫逓減がおこってしまうということです。
高橋さんの場合、軽微に見えて重要な単語・文法の中に抜けがあったり、完全に自動化(*そこに意識を払わなくても処理が行える状態)しきれていない箇所があったりしたために理解に時間がかかってしまうことがありました。これはリスニング、リーディング共に影響を及ぼす重要課題です。
リスニングでは、名詞・動詞などの「内容語」から話を推測する癖がついてしまっており、内容語同士のつなぎとなる前置詞、接続詞のような「機能語」と呼ばれる弱く短く発音される語への意識が低かったこと。また、頭から意味のかたまり(=チャンク)ごとに理解するという聞き方が徹底されていなかったことです。ご本人も「単語は拾えても、まとまった内容として入ってこない」と仰っていました。
リーディングでの課題も同様に、「チャンクリーディング」が徹底されていないこと。また、先述の単語・文法の抜けのせいで文構造をスムーズにつかむことができない場合は特に返り読み(*一文を最後まで読んだあと、日本語に訳し上げていく読み方)の傾向が強くなってしまっていました。
ーーそうした課題に対してどのようにアプローチされましたか?
**iceコンサルタント:**単語や文法については「apple並み」を目指しました。appleという単語と同じくらい瞬時に把握できるようにしていきましょうということです。実際のビジネスシーンでは、単語や文法について考え込む時間はありませんから。
**高橋さん:**ほんとうにapple並みを目指して、取り組みました。分厚い文法問題集に1冊丸々真剣に取り組んだのはこれまでで初めての経験でしたが、毎日30〜40問を解きました。受験勉強で植え付けられた「文法は難しい」という意識が克服できました。単語は通勤時間を使って学習しました。単語や文法に改めて取り組んだことで、英語の基礎体力がぐんと上がりました。
**Riceコンサルタント:**それから、「チャンク」の感覚を正しく掴んでいただくために、サイトトランスレーションと音読を。慣れてきた頃には、さらにスピードを意識するために時間を計りながらそれらを行なっていただきました。苦手だった細かい音の音声知覚を強化するために、ディクテーションとオーバーラッピングを。それらを総合的に自分の中に落とし込んでいただくために、シャドーイングを行なっていただきました
ーーそれぞれの課題に適した様々なトレーニングを行なったようですが、受講生の皆さんはどのようにそれらの具体的な方法を習得されるのでしょうか? STRAILでは、「専任コンサルタントによる週1回のコンサルティング+自立学習」というのが基本スタイルのようですが……。
**Riceコンサルタント:**コンサルティングの際に、具体的にポイントを押さえてお教えします。また、正しい方法で行えているのかということも必ずチェックし、次につながる指導やアドバイスをします。トレーニングは正しい方法で行うことで効果を発揮しますから、常に目を光らせていますよ。高橋さんはこの点についてもきちんとご理解くださり、方法が曖昧なときなどは確認しながら進めてくださいました。
また、正しいトレーニング方法を学んでいただくための無料グループレッスンも設けており、受講生の皆様が安心して学習に励める環境をご用意しています。
**高橋さん:**Riceさんは、トレーニングの目的や効果的なやり方を、科学的な裏付けとあわせて教えてくれたので、納得しながら進めることができました。
4技能のスキルアップを実感
ーー印象に残った成果や達成はありますか?
高橋さん:「今まで取り組んできた色々な学習法がつながった」と思えたことです。これまでも、スラッシュリーディング、音読、シャドーイングなどを試してみたことはありましたが、「なぜその方法なのか」という根拠を深く考えることはなく、方法も自己流でした。ですから、今回Riceさんから根拠やそれに基づく正しい方法を、科学的・理論的に教えてもらったことは意義深いことでした。
趣味で海外ドラマを見るときに、字幕なしで理解できる部分が増えたことでも効果を実感しました。仕事では、読むのも書くのも速くなりましたし、その場で会話の内容を理解できるようになり、録音して聞き返す手間がなくなりました。長い話でも集中力が途切れなくなって、聞いた内容を理解した上で記憶に留められるようにもなりました。
**Riceコンサルタント:**それは、リスニング時の音声知覚および理解の自動化が促進されたことで、脳のリソースを記憶のために多く割けるようになったということなのです。こうした短期記憶の保持力(=「リテンション」)向上はビジネスシーンに大きな好影響をもたらしますね。
**高橋さん:**また、スピーキングでも伸びを感じました。主にTOEIC®の教材を使って大量のインプットをしたことで、ビジネスシーンでよく使われる言語知識を蓄えることができたからだと思います。メールの書き出しや会議での言い回しなど、実際のビジネスの場で使える表現が多く含まれていた点で、TOEIC®を素材にしたことには意味があったと思います。インプットされた知識が増したことで、スムーズに発言できるようになりました。アウトプットが苦手だったほんとうの理由は、インプットされた知識が不足していたのだということに気付きました。
**Riceコンサルタント:**母語以外の言語を身につけるプロセスやメカニズムを研究する学問である第二言語習得研究によれば、受容知識(=「読む」「聞く」というインプット・スキルのために必要な知識)の一部が転化して、産出知識(=「話す」「書く」というアウトプット・スキルのために必要な知識)になると言われています。当然ですが、「知らないことは話せない」というのです。一般に、英語力を上げようといきなり会話練習から始めてしまうことも多いのですが、まずは高橋さんのおっしゃる通り、十分なインプットで知識を蓄えることを優先させるべきなのです。
ーー高橋さんはさらなるスピーキング力向上を目指して、現在はENGLISH COMPANYの「アウトプットコース」を受講されています。ご感想をお聞かせくださいますか?
高橋さん:「どう話すか」のための言い回しや表現を学ぶというよりも、「何を話すか」を素早く思い付くためのトレーニングを多く行うのが興味深いと思います。受講してみて、これまでは「どう話すか」の部分にばかりフォーカスしていたことに気づきました。「とっさに内容を思いついて発話する」ための練習を繰り返したことで、今ではネイティブとのスモールトークが楽にできるようになりましたし、エッセイも同じ時間で倍の量を書けるようになりました。今後のトレーニングも楽しみにしています。
ーーありがとうございます。さて、お仕事がお忙しいとのことでしたが、日々どのように学習されていたのでしょうか?
**高橋さん:**一日平均1.5時間くらいです。朝はリーディング、駅までの徒歩10分でシャドーイング、通勤電車で単語、来られるときにはスタジオの自習スペースで文法問題集、帰宅時も歩きながらシャドーイングという風に隙間時間をつなげて取り組みました。ここに来たおかげで、このように学習習慣を確立できたのはほんとうに良かったと思っています。
**Riceコンサルタント:**コンサルティングでは、行動科学マネジメント®という「続ける技術」を身につけるための科学に基づいた学習習慣形成のためのご提案も行います。STRAILでは、第二言語習得研究の知見に基づく指導及び学習プランニングで受講生の学習生産性を大きく向上させると同時に、こうした「学習の習慣化」にも大きく力を注いでいます。英語学習は一朝一夕にかなうものではないからこそ、続けることがたいせつなのです。
ーーなるほど、第二言語習得研究と行動科学マネジメント®という二つの科学の知見を活用することが、これほど短期での英語力アップを可能にしているわけですね。
それでは、最後にこの60日間のトレーニングの感想を教えてください。
**Riceさん:**高橋さんは私にまっすぐに向き合ってくださる生徒さんでした。わからないことや不安なことがあれば率直に伝えてくださったので、私もサポートしやすいと感じましたし、そのおかげで素早く英語力を伸ばすことができました。効果を実感してくださったことを嬉しく思います。
**高橋さん:**これまでの場当たり的な学習と決別して筋の通った正しい学習方法を身につけられたこと、学習習慣を確立できたこと、そして時短で成果を出せたこと。これらが主な成果です。そして、同時にこれらは私が経験してきた学習では叶えきれなかった望みでした。ここに来た価値は十分あったと考えています。これからも、学んだことを糧にさらなる高みを目指して頑張ります。